労働関係法令の知識⑥労働組合法についての知識まとめ~キャリアコンサルタント量産計画

労働組合

労働関係法のなかで労働組合という単語が頻出していますが労働組合とは何でしょうか?

就業規則の作成とかで必要になるんだっけ?

うん!もちろんそれだけじゃないけど
就業規則は労働者の過半数で組織する労働組合か
労働者の過半数を代表するものの意見を聞かなきゃいけなかったよね

そもそも労働組合とは

全国レベルのナショナルセンター
産業レベルの産業別連合体
企業レベルの企業別組合

よく聞く全労連や全労協といったナショナルセンターも法律上は労働組合です。
ここでは企業別組合について詳しく見ていきます。

労働組合は会社に対する交渉や組織内の意思決定、組合費の管理などの権限を持っています。
労働組合の設立は基本的には自由です!
そのため一つの会社に一つだけではなく、複数ある場合もあります。

労働組合法

労働組合法

労働組合法は労働者が使用者と対等の立場で労働条件について交渉するために
労働組合を組織して団結することを擁護しています。
使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための
団体交渉を行う手続きなどについて定めた法律です。

以前にもご紹介しましたが労働協約とは
労働協約労働契約労使協定と同じく使用者と労働者の間の契約です。

異なるのは労働契約は使用者と労働者の一対一の契約で、
労働協約・労使協定は使用者と労働者組合との間の取り決めです。

労使協約と労働協定

誰と締結するのか?
・労使協約
労働者の過半数以上で組織する労働組合、ない場合は労働者の過半数を代表する者と締結
・労働協約
全ての労働組合で締結できる。過半数超えてなくてもOK

法的効力
・労使協約
免罰効果
労働基準法に定められた禁止行為を一定の範囲で強要することが出来る
・労働協約
規範的効力
労働契約を直接規律できる。

なるほど労使協約は例外的な特例で
労働協約は労働契約を直接規定できるのか
法律>労働協約>労使協約>就業規則>労働契約
労働協約つよいな

労使協定は労働基準法に定められた禁止行為を一定の範囲で例外的に許容するときに使います。
労働基準法では原則、一日8時間以上の労働は禁止されていますが、
労使協定により定めてあれば時間外労働も違法行為にはなりません。
このような違法行為になることを避けることを免罰効果と言います。

なるほど、ってことはうちの会社の労働組合か
過半数の代表者が締結したから
うちは残業が許されているのか、、、

労使協定の法的な効力はこの免罰効果だけです。ただこれだけではあまり意味を成しません。
労使協定に時間外労働を例外的に許容することを定めたとしても、
時間外労働が違法にならないだけです。
あわせて労働契約や就業規則にて時間外労働の明記をしなければ、
労働者に時間外労働をさせることはできません。

うっ!じゃー結局は時間外労働を認める労働契約を
結んだ自分のせいなのか、、、

労使協定を締結できるのは、
事業場に労働者の過半数を組織する労働組合がある場合は労働組合
労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者です。
労使協定による取り決めは特に断りのない限り事業場の全ての労働者に適用されます。

一方、労働協約は労働組合と使用者の間で締結される取り決め
組合員が労働者の過半数を占めているか否かにかかわらず、
すべての労働組合に労働協約を締結する権利があります。
そして労使協定と異なり労働協約には労働契約を直接規律する効力があります。
これを規範的効力と言います。

労働協約って強いんでしょ!?
仲間集めて労働組合作って残業禁止の
労働協約結べるってこと?

できるよ!
まあー使用者がそれを認めてくれたらの話だけどね


労働協約は原則としてその協約を締結した労働組合員にのみ適用されますが
事業場において常時使用される同種の労働者の4分の3以上に適用される労働協約
他の同種の労働者にも適用されます。
このことを労働協約の一般的拘束力と言います

労働組合法第16条

労働協約に定める労働条件そのほかの労働者の待遇に関する基準に違反する労働契約の部分は無効とする。この場合において無効となった部分は基準の定めるところによる。労働契約に定めがない部分についても同様とする

労働組合法原文

この記事の監修者

監修者画像

キャリアコンサルタント

兵庫 直樹

国家資格キャリアコンサルタント。大手外資系ホテル勤務を経て、15年に亘り、マネジメント業務に従事。 その中で人材関連に興味を持ち、キャリアコンサルタントを取得し人材業界へ。その後、持ち前のコミュニケーション能力と資格を生かし、ハローワークにて就業支援に従事してきた異例の経歴!

おすすめ記事

Related Document

関連資料

さらに詳しく知りたい方へ

MakeCareerのサービスについて
具体的な内容をご確認いただけます。